連合広島 2018年度運動方針

Ⅰ. はじめに

連合は、いまから2年後の2019年に結成30年を迎えます。連合本部はこの2年間を、「連合運動が歩んできた道を振り返り、現下の課題や求められているものを再確認しながら、次の時代の飛躍に向けた構えをつくる期間としていく必要がある」としています。

産業構造の転換など経済社会の大きな変化への対応等から、労働界の統一の重要性を認識し、総評、同盟、中立労連、新産別の各労働団体の労働運動の大同団結に向けた熱意と努力の積み重ねによって、1989年に官民統一「連合」は発足しました。

結成以来、「力と政策」を掲げ、社会経済の変化に伴う諸課題の克服をはかるべく、めざすべき社会像とその実現に向けた運動を展開してきました。結成大会では、めざす社会の基本をはじめとする「連合の進路」を決定、2001年には「労働を中心とした福祉型社会」を、2010年には「働くことを軸とする安心社会」をビジョンとして提起してきました。

いずれも、新自由主義路線とは一線を画し、参加と連帯による支え合い・助け合い、社会的セーフティネットの構築・充実を基盤に、希望と安心にもとづく活力ある社会像を示したものです。その実現のため、政策決定プロセスへの参画、大衆行動を通じた世論喚起などに取り組むとともに、「連合評価委員会報告」(2003年)、「連合結成20周年にあたっての提言」(2009年)などを受け止め、社会的に広がりのある運動に努めてきました。

これまでの政策・制度実現に向けた取り組みを通じて、パートタイム労働法、労働契約法の制定、育児・介護休業制度や求職者支援制度の創設など雇用のセーフティネットを拡充してきました。職場における男女平等の推進にも一貫して取り組み、性的指向・性自認に関わる差別禁止の取り組みへと幅を広げています。社会保障分野においても、介護保険制度創設や、子ども・子育て新制度の実現に向けて大きな役割を果たしてきました。

連合結成の翌年に800万人を越えていた組織人員は、2007年には665万人まで低下しましたが、2020年までの「1000万連合」実現を掲げ、組織拡大に取り組み、2017年には686万人となっています。

また度重なる自然災害に際しては、大規模なボランティア派遣を実施するとともに、全国の職場・地域でカンパ活動などに取り組みました。これらの活動による経験は、困難な立場にある人を支えるという労働組合が持つ価値を組合員が再確認する機会となっています。

連合広島においても、この2年間、様々な取り組みを展開してきました。組織拡大、労働相談、政策制度要求、各級選挙闘争や被爆地の地方連合会としての核兵器廃絶、世界の恒久平和実現の取り組み等を、地域協議会と連携して進めました。また、連合の社会的な価値を高めるための、広島修道大学においての「寄付講座」、「クラシノソコアゲ応援団! RENGO キャンペーン」を展開し、加えて地域協議会のより一層の組織強化をはかるため、「地協のあり方検討委員会」において、議論を進めてきました。

しかし、依然として課題も残されています。非正規雇用に対する組織化や処遇改善の取り組みは十分ではありませんし、未だ多くの労働者が集団的労使関係の枠外に置かれています。男女平等参画社会に向けた取り組みも、連合運動における参画も含めて、より一層加速させる必要があります。さらなる運動推進において不可欠である各構成組織と連合広島の「タテ・ヨコ」の連携強化、地域に根差した顔の見える運動の推進も重要です。また、連合結成の当時を知る役員・組合員の世代交代が進んでおり、連合運動の意義や価値観を継承し、新しい時代の運動を担う人材を育てていくことも喫緊の課題です。

このような諸課題を解決するとともに、さらなる飛躍をはかるため、この2年間について、組織力、発信力、政策立案力、政策実現力の強化をはかり、以下の具体的な取り組みを進めます。



【組織運営の基本】

1.大会を毎年11月に開催します。

2.定例の執行委員会は、会議開催計画に基づき開催します。

3.各種の活動にあたっては、相互理解のもとでの組織運営に努めます。具体的には、連合方針を踏まえつつ、連合広島の事務局が企画・立案に関する主体的な役割を担い、必要に応じて、各種委員会・三役会議で議論を行い運営します。

なお、各種委員会の構成等は後掲【別表1】のとおりです。

4.各地域における実践は、構成組織の理解と支援のもとで、地域協議会が担うことを基本とします。地域協議会議長・事務局長会議(9月頃)、地域協議会事務局長会議(2月頃)を開催し、実践にあたっての意思疎通を図ります。

5.産業別部門連絡会の取り組みに対しては、春季生活闘争等の情報交換や要請行動等、引き続き支援活動を展開します。

6.予算の執行にあたっては、現在の厳しい財政状況を鑑み、より一層適正化をはかり、効果的な運用となるよう努めます。


【別表1】

委員会名

主要テーマ

政策委員会

○政策・制度要求関係

組織委員会

○組織基盤の強化・組織拡大関係

○連合広島規約・諸規則の整備

総務財政委員会

○財政対策(予算、事務局体制・運営等)

○事務局諸規定の整備

国民運動委員会

○平和運動・人権等対策

○大衆行動・ボランティア活動

男女平等参画推進委員会

○組織運営における男女平等参画の推進

○地域に向けた男女平等参画の啓発

労働条件委員会

○春季生活闘争への対応

○中小労組支援・非正規労働者対策

政治センター

○推薦候補者の選考

○政治・選挙活動への対応策


また、具体的な取り組みについては次のとおりです。



【具体的な取り組み】

1.組織力強化を進め、3年後の「1000万連合」の実現と連合の存在感の向上

「1000万連合」達成に向け、構成組織、地域協議会とのより一層の連携により、組織力の強化に努めます。また、各構成組織内での連合運動の深化を追求するとともに、各地域協議会や労福協、労金、全労済、労働会館等の福祉事業団体ともしっかりと連携し、「地域に根ざした顔の見える連合運動」の展開をより一層強化します。加えて、組織強化がはかられるとともに、連合の存在感を高める活動を積極的に展開します。


2.情報発信力の強化と、社会的な連帯・連携による連合運動の広がりの追求

連合運動や、ディーセント・ワーク実現に向けたワークルールの整備等の連合が実現をめざす政策の内容を深めるため、本部の提起する社会的キャンペーン等を構成組織、地域協議会はもちろん関係団体とも連携し、世論喚起に取り組みます。また、組合員一人ひとりの連合運動の共有化や、社会的な認知を高めることをめざし、連合が設定する「連合の日」の取り組み等により、情報発信力を強化します。加えて学生や組合のない職場で働く人々に、労働組合と公正なワークルールの必要性についてアピールする取り組みを展開します。


3.非正規労働者・未組織労働者の支援と労働相談の対応強化

非正規労働者の組織化と処遇改善に向け、春季生活闘争において格差是正・底上げ に各構成組織と連携して取り組むとともに、非正規・未組織労働者等の労働相談に対応するため、「なんでも労働相談ダイヤル」や「ライフサポートセンター」の活動を強化します。


4.労働条件の底上げ・社会的横断化の促進とディーセント・ワークの実現

春季生活闘争の社会的波及力を強め、すべての働く者の労働条件の底上げ・底支えと企業規模間・雇用形態間、男女間などの格差是正と均等処遇を追求するとともに、「長時間労働の是正」「労働者の立場に立った働き方」の実現を図ります。


5.政策立案力の向上と政策実現力の強化のための政治勢力の拡大

「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、政策立案能力を強化し、広島県・県内市町への政策制度要求を取り組むとともに、政策づくりを担う人材の育成等に向けて、本部等と連携して取り組みます。また、「働く者・生活者」の視点での政策の実現力を強化するため、政治勢力拡大に向け各級選挙闘争を総がかりで取り組みます。


6.平和運動の推進と人権・連帯活動の強化

「核兵器の廃絶」「世界の恒久平和実現」に向け、被爆地の地方連合会として引き続き先頭に立って推進するとともに、平和運動の次世代の継承に取り組みます。また人権・連帯活動を推進するため、関係団体等との連携し、世論喚起等を積極的に取り組みます。


7.男女平等社会の実現に向けた取り組み

連合広島「第4次男女平等参画推進計画」の着実な実行により、男女が対等・平等で人権が尊重され、役割と責任を分かちあう男女平等参画社会の構築に取り組みます。また女性委員会と青年委員会のさらなる融合をはかります。


運動方針の各論についてはこちらから⇒2018~2019年度連合広島運動方針






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