連合広島とは

連合広島2020年度運動方針

はじめに

1.私たちを取り巻く情勢
私たちは今、未来を左右する大きな変化に直面しています。人口減少と超少子高齢化が急速に進み、すでに顕在化している労働力不足への対応のみならず、社会保障制度と地域社会の持続可能性を確保することが大きな課題となっています。高齢化によって社会保障ニーズは高まっていますが、支え手となる生産年齢人口は減少しています。地域社会が有する支え合い機能への期待も増していますが、高齢化と過疎化、人口の地域偏在がさらに顕著となれば、地域の支え合いどころか地域社会の持続可能性が脅かされていきます。また、AIやIoTなど第4次産業革命と言われる技術革新の進展により、経済効果と生活者の利便性向上などが期待される一方で、いわゆる「曖昧な雇用」の増加なども指摘されています。
不安定な雇用や格差の拡大、貧困の固定化・連鎖、生活と仕事のバランスが取れない働き方・働かせ方、ハラスメントや人権にかかわる課題、地域を支える中小・地場産業の疲弊など、深刻な問題は依然として解消されていません。こうした光と影を見据えつつ、多様な就労者に対する法的保護の推進や人的投資の促進など、人が中心となった技術革新への道しるべを明らかにしていくことが急務となっています。


2.運動方針確立にむけた考え方
改めて、連合評価委員会「最終報告」が指摘した「労働組合が自分たちのために連帯するだけでなく、社会の不条理に立ち向かい、自分よりも弱い立場にある人々とともに闘うこと」の大切さをしっかりと受け止め、労働運動のパワーアップをはかり、社会を覆う不安を払拭していきます。とりわけ、働くうえで困難が多様化している中で、誰一人取り残されることのない「包摂」を理念に、誰もが多様性を認め、互いに支え合い、フェアワーク(公正・公平に働くこと)を大前提に置いた職場・社会の実現に向けて、連合が先頭に立って取り組んでいかなくてはなりません。そのためにも、政策の実現に向けた政治力を確保するための取り組みを積極的に推進していきます。また、「働く者一人ひとりは弱い存在である。だからこそ、連帯して暮らしを守り、社会の不条理に立ち向かう労働運動が必要である」と決意し、結成して30周年を迎えました。連合が30周年の節目にあたり「私たちが未来を変える」との決意のもと策定した「連合ビジョン」を踏まえ、働く者・生活者の立場からめざすべき社会像を社会に提起し、その実現に向けて運動を再構築していきます。
連合は、2020~2021年運動方針において、運動資源(人的・財政的な資源)の有効活用、最適配分の観点から「3つの重点分野と4つの推進分野」を設定し、運動の再構築を確認しました。連合広島は、本部方針やこれまでの取り組みを基本としながら、「運動の基調」を「5つの柱」に集約し、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けた運動方針を策定しました。
これまで連合広島は、組織強化・拡大を喫緊の課題としてとらえ、新たな労働組合の設立と合わせ、それぞれの構成組織が積極的に組合員加入の取り組みを行ってきました。この勢いを強め、集団的労使関係の一層の拡大につなげていくことが今後の課題です。直近では、一連の働き方改革の法改正も踏まえ“Action!36”を展開しましたが、社会の隅々まで浸透させるためにはさらなる取り組み強化が必要です。また、広く国民から共感を得られ、社会に広がりのある運動の展開は道半ばです。
いま一番大事なことは、すべての働く者・生活者が安心して働き、暮らしていくことのできる社会をめざして、誰もが共有できる将来ビジョンを描き、その実現に向けて社会を動かしていくことです。このような諸課題を解決するとともに、さらなる飛躍をはかるため、「連合ビジョン」の基調である『働くことを軸とする安心社会-まもる・つなぐ・創り出す-』の実現に向け、組織力、発信力、政策力のさらなる強化をはかっていくため、向こう2年間について、つぎの具体的な取り組みを進めます。


Ⅱ.運動の基調(5つの柱)
1.結成30周年をむかえ、連合広島の組織力強化をはかるとともに、情報発信力強化による連合運動の広がり・存在感の向上をめざす

結成30周年をむかえ、構成組織・地域協議会とのより一層の連携をはかるとともに、連合広島の組織力強化に向け、人材育成が労働運動の継承と発展を支える喫緊の課題と受け止め、様々な知見を集約し、関係する組織とともに相乗効果を発揮できる体系を構築します。また、「地域に根ざした顔の見える運動」を追求するため、労福協、労金、こくみん共済COOP、労働会館等の福祉事業団体ともしっかりと連携をはかり、連合広島の存在感を高める活動を展開します。
 また、労働組合の責務として、働く仲間の環境変化に対応した集団的労使関係の拡充・強化を追求するとともに、構成組織・地域協議会一体となって、労働組合の役割をより一層社会・職場に浸透させるため、社会的キャンペーン等の世論喚起に取り組み、組織拡大に向け広がりのある運動をつくりあげます。


2.安心社会とディーセント・ワークをまもり、創り出す運動の推進

社会・経済環境や産業構造が大きく変化する中で、すべての働く者の労働条件の底上げ・底支えと企業間・雇用形態間・男女間などの格差是正と均等処遇を追求します。また、「働く者の立場にたった働き方」となるよう政策実現と労働条件改善に取り組みます。
また、ハラスメントを含めた過労死や過労自殺防止対策などの労働安全衛生対策の強化に取り組みます。


3.男女平等をはじめとして、一人ひとりが尊重された「真の多様性」が根付く職場・社会の実現

性別・年齢・国籍・障がいの有無・就労形態などにかかわらず、誰もが多様性を認め、互いに支え合うことのできる職場・社会の実現をめざします。その実現に向けて、男女平等参画をはじめとして、「真の多様性」に向けた職場環境の改善などの取り組みを推進していきます。
また、「真の多様性」の実現に向けて、「フェアワーク(公正・公平に働くこと)」を大前提に置き、働くうえでの困難さが多様化している現状の対応として、非正規雇用や未組織労働者などの労働相談に対応するため、「労働問題なんでも相談ダイヤル」、「ライフサポートセンター」の活動を強化します。


4.社会連帯を通じた平和、人権、社会貢献への取り組みと次世代への継承

「核兵器の廃絶」、「恒久平和実現」に向け、被爆地の地方連合会として、志を同じくする仲間の思いと力を、幅広く国民的課題や地域の課題に対して発揮していくとともに、実相を風化させず継承していきます。また、人権・連帯活動を推進するため、関係団体などと連携し、積極的な世論喚起に取り組みます。


5.政策力の向上をはかり、健全な議会制民主主義の確立、政策実現に向けた政治活動の推進

「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、広島県・各県内市町への政策制度要求に取り組みます。また、健全な議会制民主主義と働く者・生活者のための政策実現に向け、組合員の結集によって政治勢力拡大に取り組みます。

組織運営の基本

  1. 1.大会を毎年11月に開催します。
  2. 2.定例の執行委員会は、会議開催計画に基づき開催します。
  3. 3.各種の活動にあたっては、相互理解のもとでの組織運営に努めます。具体的には、連合方針を踏まえつつ、連合広島の事務局が企画・立案に関する主体的な役割を担い、必要に応じて、各種委員会・三役会議で議論を行い運営します。
  4. 4.各地域における実践は、構成組織の理解と支援のもとで、地域協議会が担うことを基本とします。
  5. 5.運動や組織の在り方などについて、連合ビジョン等を踏まえた今日的視点での検証 を行い、必要に応じた見直しをはかります。
  6. 6.予算の執行にあたっては、現在の厳しい財政状況を鑑み、より一層適正化をはかり、効果的な運用となるよう努めます。
    なお、各種委員会の構成等は後掲【別表1】のとおりです。
別表1
委員会名 主要テーマ
政策委員会

政策・制度要求関係

組織委員会

組織基盤の強化・組織拡大関係

連合広島規約・諸規則の整備

総務財政委員会

財政対策(予算、事務局体制・運営等)

事務局諸規定の整備

国民運動委員会

平和運動・人権等対策

大衆行動・ボランティア活動

男女平等参画推進委員会

組織運営における男女平等参画の推進

地域に向けた男女平等参画の啓発

労働条件委員会

春季生活闘争への対応

中小労組支援・非正規労働者対策

政治センター

推薦候補者の選考

政治・選挙活動への対応策